T_TEST__

ヌクレ落ち度(ヌクレに落ち度がある)

実験系大学院生によるリモートワーク生活を振り返る

太長不看

実験系(つまり在宅では書類仕事しかできない)大学院生が2ヶ月在宅ワークしたら生活習慣こわれたし常に気分が沈んでるし研究スケジュールが不安で更に生活と気分が落ち込んだ。でも料理スキルとデスク周りのレベルは上がった

慟哭

まって。某がレベル3になった???

— T-test (@T_TEST__) April 17, 2020

お世話になってる中国の先生が大学閉鎖で苦しんでいるというお話を私は半ば他人事として聞いていたが、まさか弊学もそうなるとは思わなんだ。
「レベル3」というのは弊学の警戒態勢レベルのことで、「3」は教職員のほか一部許可を得た学生以外が入構禁止です。

私はいわゆる情報工学系の専攻だけれども、研究分野は動物を対象とした生命科学です。この違いは、他の情報系ラボが「ノマド」でも研究が進められるのに対して、私は大学の実験室で実験をしなければ研究が進まない、というつらい状況を生みました。
何よりつらいのは、ふだんから行っていた実験動物の世話すらさせてもらえないことです。私が行えない仕事のカバーはすべて指導教員の負担になったのです。

さいわい私は夏の学会の発表資料作成や論文執筆など自宅でもできるタスクがあったので、とりあえずこれで凌ぐこととしました。

こうして私のリモートワーク生活は幕をあけました。

瓦解

結論から言うと、リモートワークは私には合いませんでした。自宅では全く作業が進みませんでした。時間だけがダラダラと過ぎていくのがつらくて、深夜にサイクリングしてました。サイクリングは楽しかったです。豊橋には有名な古い遊郭の痕跡(まだ営業しているところがあるらしい)があり、住宅街のなかに浮き出るように古めかしい館が立ち並ぶ一角が存在したりしておもしろいです。もちろん中を覗くとか写真を取るとかは一切せず、横を静かに通り過ぎるだけです。

ワンルームの場合リモートワークになると生活と仕事の環境が混ざるので仕事外でのストレスの解放がしづらくなる。やはりスタヌさんみたく部屋に仕事エリアとして防音室を

— T-test (@T_TEST__) April 21, 2020

仕事が進まなくなったのと同時に、生活習慣も壊れました。

私がこれまでどうやって規則正しい(当社比)生活を送っていたのか、それは私自身の生活が崩壊して始めて気づくことができました。

簡単に言うと、仕事と生活の間を時間と空間でキッチリと分けていたおかげで、私はこれまで効率的に仕事ができ、かつ規則正しく生活ができていたということです。キッチリと分かれていることで、私は気分のスイッチをオン/オフすることができていました。対してリモートワークでは仕事と生活が時空間的に連続なため、仕事に際してスイッチがなかなか入らない、かつ生活に戻る際にスイッチが切れない、という状態になるわけです。特に後者の「スイッチが切れない」が深刻で、これはベッドに入っても興奮が落ち着かずに寝付けないということです。この興奮はやがて不安と焦燥へ変わり、明け方まで寝られない状態へと悪化していきました。
こういった、仕事と生活を切り離すことの重要さは学部時代にとった臨床心理学でも挙げられていたことであり、今回わたしはそれを身を以て実感した次第です。

自炊

家にいる時間が増えたので、自炊の頻度も上がりました。外食閉まってたし。
後述のとおりデカいまな板を買ったことで材料を切る作業が苦痛でなくなり、包丁のスキルがうなぎのぼりでした。特に玉ねぎ・長ネギ・ニンニクを刻む速度はテレビの料理教室で見るそれと遜色ない感じ。
それとは別に、「漬け」にハマりました。閉店間際のスーパーで半額のサクを得て、漬けにして数日もたせるという戦術が見事にハマりました。バズったサーモン漬け丼を真似してみましたが、本当においしかったです。簡単なのでみんなも軽率にやろう。

My New Gear...

家で作業・ビデオ通話することになったため、作業環境の改善や自分のMP回復のためにたくさんmy new gearしました。そのほんの一部を紹介します。

まな板

キッチンが狭いので、シンクをまたいで置けるようなデカイまな板を買いました。これのお陰でQo自炊 (Quality of 自炊) が114514%改善しました。

コンデンサマイク Marantz Pro MPM-1000U + マイクスタンド

ブロックスポンジと湿度計が届いたのでコンデンサマイクケースをよくした pic.twitter.com/v5V1x24WNF

— T-test (@T_TEST__) April 23, 2020

この先ビデオ通話などの機会が増えるだろうなーということで、いっそコンデンサマイク買っちゃうかとなったやつです。
早速ラボの新歓 (ビデオ通話) で役立ちました。めっちゃ音が綺麗だったらしいです。よかった。
コンデンサマイクは衝撃と湿気に弱い、ということで、お手製の保管ボックスを作りました。スポンジで衝撃を、乾燥剤と密閉容器で湿気を抑えます。

Logicool G PRO X ゲーミングキーボード G-PKB-002

キーボードもいいやつを買いました。ノートPCのキーボードは右端にhome/pgup/pgdn/endがくる配置で、エンターキーやバックスペースキーを押そうとしてそいつらを押しがちなためストレスフルでした。それまで使っていた外付けキーボードも壊れ始めたので購入のいいタイミングでした。
キーボードを選んだ基準としては、「キータッチが軽い」「テンキーレス」「バックライト付」です。そしたら使っているマウスと同じブランド(Logicool G)でいいやつがあったのでこれにしました。

OWNDAYS SNAP

メガネも買っちゃいました。前のメガネは実験の都合上一切フィルタを入れないようにしていましたが、今はその必要がなくなったし、このOWNDAYS SNAPが気になっていたので、もう新しくしようと思った次第です。
OWNDAYS SNAPは、普段づかいのメガネレンズの上から用途に応じた様々なレンズをつけることができる優れものです。これでサングラスやブルーライトカットメガネをそれぞれ個別に持ち歩く必要がなく、すぐに取り付けて使用可能です。

前のメガネはラボに置いて、必要なときだけそれに付け替えるということにします。

DJコントローラ Pioneer DJ DDJ-1000

例の10万円は即日これに全額費やされました。
これまで3年ほどDDJ-RBを使ってきましたが、CDJを触りはじめてから機能の面で不自由を感じ始めたこと (特にメモリーキュー) 、CUE等ボタンにガタがきはじめていたことから機器のアップデートを考えていました。で、CDJに環境の近いものとして、DDJ-1000を思い切って購入したわけです。

 

これ以外にも、FINAL F4000だったりモニタアームだったり色々買ってます。これのおかげでMPが少し回復しました。やはりお金。

 現在

とりあえず警戒レベルは「1」となり、ラボへの出勤も再開しました。でも、いちど壊れた生活習慣はなかなかもどりません。まだ明け方まで眠れない日がほとんどです。そろそろ実験を始めないと修士の業績に間に合わないです。

私は全くやってないので他人のこと言えませんが、不安や焦燥で寝られない状態は恐らくかなり危ない状態なので、早いうちに医者やカウンセラー、もしくは指導教員などに相談しましょう。

そして最近また騒ぎが再燃しはじめており、また警戒レベルが上がってしまうのではないかと不安です。