T_TEST__

ヌクレ落ち度(ヌクレに落ち度がある)

これまでに作った画像や映像をまとめます

どうも、

T-testです。
いまは博士テーマの実験をしつつ、修士論文を仕上げています。
これまでなんだかんだで色々と作ってきたので、代表的なものをまとめてみます。


MixcloudにアップロードしているDJミックスのアートワークたち。私が撮影した写真を使っています。
一番上の段はGIMPを使ってた時代のものです。イラレに変えて、デザインの基礎を心得てからはだいぶいい感じになってるかな、と。文字のカーニングを見てると特にそう思います。 https://www.mixcloud.com/T-test/ f:id:xxT3:20210123202231p:plain

私のお気に入りはこれ。豊橋市役所近くにある大きな教会です。 f:id:xxT3:20210123202748p:plain


StayOnDaFloor プロジェクトのロゴデザイン。 昨今の状況下でDJイベントが開けないため、栄拠点の4つ打ちDJが各自でDJ配信をしていました。 f:id:xxT3:20210123202227p:plain

こちら、香流さんにロゴTシャツをつくっていただきました。感謝してもしきれません。


大学のサークル TechnoTUT https://twitter.com/ToyohashiTechno でのツイートに使っていた画像。フライヤーはこれから用意します~のunder constructionと、大学当局の感染症警戒体制によって活動規制くらいましたーのrestrictedです。 f:id:xxT3:20210123202217p:plain

TechnoTUTで私が主催した、「音楽を聴く会」。プレゼン等の形式で、お互いに好きな曲を紹介しあいました。 f:id:xxT3:20210123202224p:plain

TechnoTUTでは、感染症警戒態勢で活動抑制を食らっている間、このようなフライヤーをたててDJ配信をしていました。さいきん私が忙しくなっちゃって中断してます。 f:id:xxT3:20210123204110p:plain

TechnoTUTのアニメーションロゴ。Adobe Aftereffectsの練習。ロゴデザインはあやふみさんです。

TechnoTUT関連で配信するときの、スティンガートランジション用映像。シーンを切り替えるときのやつですね。これもAdobe AE。

いわゆるアー写。DJイベントその他のリアルイベントみたいな、半分匿名、半分実名みたいな雰囲気の場所で使ってます。
オリジナルの写真は、マレーシアの野外マーケットで大学の同期に撮ってもらったものです。
完全実名な場所ではそちらを使ってます。
あと私は写真の豊橋創造大学と何の関係もございません。大学の前を通りかかったときにちょうど夕日が綺麗だったから撮ったまでです。 f:id:xxT3:20210123210239p:plain


CoDのmontage。たくさん載せると記事が重くなるので、とりあえず最新のやつだけ。 Adobe premiereはいいですね。
BGMにはロイヤリティフリーのlofi hiphopを使うことが多いです。


ここから供養コーナー。おこられたらけします。

年賀状(大嘘) f:id:xxT3:20210123211540p:plain

近所の学校にあった標語デザインを真似したやつ。 f:id:xxT3:20210123202221p:plain

あき竹城+ takej = あきtakej f:id:xxT3:20210123210734p:plain

藤井聡太 + ソーヴァ = 藤井ソーヴァ f:id:xxT3:20210123210825p:plain

立花孝志 + Tekashi 6ix9ine = 立花テカシ f:id:xxT3:20210123210911p:plain

高級食パン専門店 中華人民共和国 今天成立了! f:id:xxT3:20210123211044p:plain

何でも言うことを分かってくれルマン f:id:xxT3:20210123211211p:plain

ル・マン f:id:xxT3:20210123211235p:plain


以上です。

脳活動の測り方いろいろ (つづき、というか補足)

12/21 Hubel & Wieselの実験の動画を追加

この記事は ョョョねこ Advent Calendar 2020 20日目の記事です。

adventar.org

はじめに

こんにちは。20日目の人です。

普段は大学院で情報工学系に在籍しつつウェットな生命科学系の研究をし、近隣のラーメン屋と居酒屋を巡る生活をしています。たまにDJ出演しています。
界隈に近いところでは、最近VRCに入門し、たまにあやふみさんのワールドでDJをやっている、という生活です。

さて、AdCalのほうに告知していた記事内容ですが、すでに他のAdCalでそれに該当することを書いてしまったので、まずはそちらの記事をここに置きます。 読んでも読まなくても構いません。
あとで自分で読むと、これすごく長くて読みづらいなあと思いました。

xxt3.hatenablog.com

で、今回はこの記事の補足として、各脳活動計測手法の例となる論文を簡単にご紹介したいと思います。
まず、上の読みづらい記事を読まなくてもいいように、簡単に計測手法の説明をして、それから論文の内容をさらっていきます。
分野外の方にうまく伝えられるかわかりませんが、なんとなく、世の神経科学者たちはこういう感じで脳活動を測っているんだなあというイメージを掴んでいただければありがたいです。 各論文の見出しに論文へのリンクをつけていますので、論文を読みたい場合はそちらからどうぞ。 あと私は下の項目でいう電気生理学的手法しか使ってないので、fMRIや脳波に関しては素人です。あと私が視覚系の研究をしていることから、紹介する論文はすべて視覚研究になります。ご容赦ください。


電気生理学的手法 -ねこ要素はここにあります-

 要はニューロンの電気的活動を直接電極で測っちゃおう、という手法です。脳活動を測る方法として最も古典的で、かつ現在でも使われているものです。
 一般的なやり方は、動物の脳へ非常に細い金属の電極を挿して、電極の先端をニューロンへ近づけて、その位置の不関電極(脳の外でとります)との電位差を測定する、という感じです (in vivo *1の場合)。

Hubel and Wiesel (1959) J. Physiol.

Citation: HUBEL, D. H., & WIESEL, T. N. (1959). Receptive fields of single neurones in the cat's striate cortex. The Journal of physiology, 148(3), 574–591. https://doi.org/10.1113/jphysiol.1959.sp006308

 脳科学界隈で最も有名な論文のひとつだと思います。彼らはこの仕事と、そこから視覚神経生理学という学問を創始したことで1981年にノーベル生理学・医学賞を受賞しました。
   彼らの実験は図1のように行われました。まず麻酔下のネコの大脳皮質初期視覚野*2に、図2の電極を埋め込みました。そしてネコ*3に様々な形や動きをした光を見せたときに、電極からとれるニューロンの電気信号がどのような振る舞いをするのか、調べました。

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図1 実験の概略図。
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図2 実験に使った電極システム。油圧で電極の刺入を調節する。 Hubel (1959) J. Phisiol. (実際にネコへこの電極をインプラントした写真もこの論文にあります。)

 実験の結果として最もインパクトがあるのは図3です。図A, Bともに、左側はネコへ見せた光刺激、右側はニューロン活動が起きた時刻を縦棒で示した図で、上に黒棒で光刺激を見せた時刻を示しています。
 このニューロンは、あらゆる光刺激に対して活動するかというとそうではなく、縦線が来たときに強く活動し、そこから傾くほど活動が弱まり、90度傾けるとまったく活動しない、という応答を見せました。このように、大脳皮質初期視覚野のニューロンは、ある特定の方位をもった光刺激にだけ選択的に応答する(方位選択性)、という特性をもっていることが明らかになりました。それだけではなく、特定の方向へ光が動いたときにだけ選択的に応答する(運動方向選択性)、どちらかの目から、もしくは両目から入った刺激へ強く応答する(眼優位性)、また視野上の特定の位置・範囲にある刺激にのみ応答する(受容野構造)、といった特性も明らかにしています。このように、大脳皮質初期視覚野は、眼から入ってきた視覚情報のうち特定の視覚的特徴だけを担うニューロンが集まっている、ということがわかりました。後の研究で、それらのニューロンたちが視覚的特徴に対して規則的に配置されていることなどが明らかになっていきます。

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図3 ネコに様々な方位に傾いた棒状の光刺激を見せたときの、ある大脳皮質初期視覚野ニューロンの応答。A、Bともに、左側が刺激、右側が応答時間のプロット。右側の上に示す黒棒は、刺激を見せている時刻。

 ...これは実際の実験の様子を見ていただいたほうがわかりやすいですね。Youtubeにそれがあったのでここに置きます。 動画中でブブブブッと音がなっているのが、ニューロン活動です。電極から取れた信号をアンプ→スピーカーに繋いで、ニューロンの活動を「聴いて」います。このやり方は今でも使われています。

Jun et al. (2017) Nature

Citation: Jun JJ, Steinmetz NA, Siegle JH, Denman DJ, Bauza M, Barbarits B, Lee AK, Anastassiou CA, Andrei A, Aydın Ç, Barbic M, Blanche TJ, Bonin V, Couto J, Dutta B, Gratiy SL, Gutnisky DA, Häusser M, Karsh B, Ledochowitsch P, Lopez CM, Mitelut C, Musa S, Okun M, Pachitariu M, Putzeys J, Rich PD, Rossant C, Sun WL, Svoboda K, Carandini M, Harris KD, Koch C, O'Keefe J, Harris TD. Fully integrated silicon probes for high-density recording of neural activity. Nature. 2017 Nov 8;551(7679):232-236. doi: 10.1038/nature24636. PMID: 29120427; PMCID: PMC5955206.

 ついでにド派手な論文をひとつ。電極を脳に挿して脳活動を測る、という手法において、現在のところ「極致」といえるものを開発した、という論文です。
 まず著者が非常に多いですね。なかには海馬の「場所細胞」の発見で2014年にノーベル生理学・医学賞を受賞したJohn O'Keefe先生もいらっしゃいます。

 Neuropixelsという名前のこの電極(図4)は、Hubelらが使っていた電極と違って、複数のニューロンから同時に神経活動を記録できます*4。こういう電極はマルチ電極と呼び、これまでにも4個、10個、50個、...と同時に記録できるニューロンの数が増えていくように開発されてきていました。
 そしてこの電極は、1mm長の細くて薄い板の上に、なんと384チャネルものアレイ構造で電極が配置されています。つまり一度の刺入で(うまくいけば)数百個の神経細胞から同時に記録できる、ということです。*5実際、実証実験として、2つのNeuropixelsをマウス脳に刺入し、700以上の神経活動を記録しています。これだけの数を、Hubelらのように1個1個の細胞から取っていく手法でやるのは絶望的です。やれても年単位でかかります。

 Neuropixlesは挿す深さ方向に複数の電極が並んでいるため、電極を深くまで挿せば、いちどに複数の脳部位から記録できます。図5では、マウスの視覚野からNeuropixelsを、海馬、視床と突き抜けるように挿しています。そして脳部位によるニューロン活動の違いや、解剖学的知見、組織学的手法によって、どの電極がどの脳部位から記録しているのか、を推測します。こういったやり方ができることで、脳の複数部位の活動の相関をとったり、活動様式の違いを、脳の組織学的構造に着目しながら詳細に分析したりすることができます。この電極が発表されてからの数年で、この電極を用いたマウス研究が高IFの雑誌に出まくっています。

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図4 彼らが開発した電極 (Neuropixels)。やばい。
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図5 Neuropixlesをマウスの脳に挿して、複数の脳部位から同時に記録した様子。


fMRI

 ヒトの脳を測る、といったときによく使われる(というかヒトならこの手法と脳波くらいしか実用的・倫理的に使えない)手法です。MRIはたぶん人間ドックか何かでご存知だと思います。この手法は、ニューロンが活動したときの、その近辺の血流・血液量の変化とヘモグロビンの酸化・脱酸化によるMRI信号の変化を、そこでニューロン活動が起きた、とみて、脳活動を計測する手法です。

Lafer-Sousa et al. (2016) J. Neurosci.

Citation: Lafer-Sousa, R., Conway, B. R., & Kanwisher, N. G. (2016). Color-Biased Regions of the Ventral Visual Pathway Lie between Face- and Place-Selective Regions in Humans, as in Macaques. The Journal of Neuroscience : The Official Journal of the Society for Neuroscience, 36(5), 1682–1697. https://doi.org/10.1523/JNEUROSCI.3164-15.2016

 ヒトの脳で「色」を専門に処理する脳領域はどこだろう?それはこれまで調べてきたサルのそれと似ているのか?というのをfMRIで調べた論文です。  Hubelらが調べた初期視覚野は、大脳皮質における視覚情報処理の最も初期を担います。まずここで低次な、つまり単純な画像特徴量が抽出され、次の視覚処理を担う脳部位へのその情報が伝わっていきます。高次な視覚領野になると、例えば顔、特定の図形、物体、風景などという高次な特徴量をコードするようになります。    実験は、実験参加者に、カラーもしくはグレースケールの、さまざまな映像(顔、色、物体、風景などが映る)と、ドリフトする縞模様の視覚刺激を見せながら、そのときの脳活動、特にサルでは顔や色などをコードするといわれている、サルの脳部位でいうIT (Inferior Temporal, 下側頭領域) に該当する領域の脳活動を記録しています。また、著者のLafer-Sousaさんは2013年にマカクザルで同じ実験を行っており、本論文では、今回得たヒトのデータと、過去に得たマカクザルのデータを比較しています。  結論を簡単にいうと、ヒトの脳の「色」専門領域の場所、および顔、物体専門領域との位置関係は、マカクザルのそれと似ていました。図7に示す通り、ヒトでもマカクザルでも、色を処理する領域は顔領域と風景領域にサンドイッチされるように分布しており、この領域に関しては、ある程度、種間の相同性があるといえそうです*6

ちょっとここの議論が雑になっちゃったので、この後の脳波の節と同様にあとで追記します。

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図6 ヒトおよびマカクザル下側頭部の、色・顔・風景領域の分布。


脳波 (EEG)

 ヒトの脳を測る、といったときによく使われる、かつ恐らくもっとも身近な手法だと思います。脳波で動く猫耳とか*7。たぶん、もしこれからVRCへ脳科学が貢献するとしたら、脳波によるVR世界へのインタラクションとかになると思います*8。脳波は、たくさんのニューロンが起こした電気的活動の総和です。脳波計測は脳から硬膜や頭蓋骨などを介して漏れ出た電場を読み取ってるので、とてもノイジーかつ空間的にぼやけた信号であることは覚えておいて損がないと思います。

脳波計測を用いた論文を今まで読んできてなかったので、ここの論文紹介はもうちょっとだけお待ち下さい。いずれ追記します。ごめんなさい。


カルシウムイメージング

 ニューロンが活動するときに細胞内外を移動するカルシウムイオンを蛍光させることで、神経活動を「視よう」という、今もっともアツい手法の一つです。これとつよつよ装置である二光子顕微鏡を組み合わせた、「二光子カルシウムイメージング」もまた、非常にインパクトの高い研究成果をたくさん挙げています。

Tang et al. (2017) Curr.Biol.

Citation: Tang, S., Lee, T. S., Li, M., Zhang, Y., Xu, Y., Liu, F., Teo, B., & Jiang, H. (2018). Complex Pattern Selectivity in Macaque Primary Visual Cortex Revealed by Large-Scale Two-Photon Imaging. Current Biology, 28(1), 38-48.e3. https://doi.org/10.1016/j.cub.2017.11.039

 霊長類の視覚野に対する、二光子カルシウムイメージングによる研究といえば北京大学のTang先生、という感じです(私のなかでは)。

 一番はじめに挙げたHubelらの研究で、「大脳皮質初期視覚野のニューロンは特定の傾きの線分に応答する」という発見がされてから、初期視覚野はそういう特性をもつ、という認識がスタンダードであり、初期視覚野の研究に使う視覚刺激にHubelらを倣って線分が使われたり、教科書にそう記されてきたりしていました。そして、近年の畳み込みニューラルネットワークのもとになったネオコグニトロンは、この初期視覚野の特性から発想されており、第1層(S層 *9 )では局所の線分情報を抽出しています。
 ...とは言ったものの、初期視覚野の応答特性がそれでは完全に説明することができない、ということにはHubelらをはじめとした多くの初期視覚野の研究者が気づいており、実は初期視覚野の時点でもっと複雑な画像特徴をコードしているのではないか?という可能性が示唆されていました。しかし、従来の研究手法では手法の限界や動物への負担からニューロンのサンプリングが偏ってしまったり、使える視覚刺激が少なくなってしまったりで、「とにかくいろんな視覚刺激を片っ端から大量に見せていき、それら全部について大規模にニューロンの応答を測る」ということができないでいたため、初期視覚野が果たしてどのような特徴量をコードしているのか、という完全な理解には至らないでいました。

 そこへ、二光子カルシウムイメージングが颯爽と登場したわけです。この手法であれば蛍光顕微鏡の視野×蛍光プローブを導入した組織の範囲内のニューロンから同時に記録できるため、先程言った「とにかく大量の視覚刺激を見せてたくさんのニューロンの応答を網羅的に調べる」が可能となったわけです。Tangらは、Hubelらが使った単純な線分刺激も含めた9500種類もの刺激を用意し、初期視覚野の特定の範囲内のニューロンの視覚応答を調べました。

 結果は予想通りで、初期視覚野のニューロンは、これまで教科書的に言われていた「特定の傾きをもった線分」よりも、例えば図7に示すように、特定の傾きをもった折れ線や曲線といった複雑な刺激に、より強い応答を示しました。つまり、これまで考えられてきた初期視覚野の処理モデルでは説明できない特性を、初期視覚野のニューロンが実際に持っていた、ということです。これは間違いなく教科書が書き換わる発見で、視覚の研究者はいま一度視覚系で情報処理がどのようになされているのか、考え直す必要があるかもしれません。

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図6 ある細胞の応答。赤く塗られている刺激ほど応答が強かった刺激を示す。このニューロンは、Hubelらが用いたような線分にはほとんど応答せず、特定の曲線(弧?)に強く応答している。

おわりに

 以上、各計測手法を用いた研究の論文をご紹介しました。分かりづらかったら申し訳ないです。私もできるだけ広く知識を取り入れるよう努めてますが、メカトロニクスと心理系出身で修行不足ゆえ、また脳科学という分野があまりにも広い分野であるため、どうしても私の十分な理解の及んでいない実験手法に溢れています。特に最近の「光遺伝学」を含む、ウイルスベクターを用いた局所的な遺伝子導入による神経系の操作は、高度な遺伝子工学的手法ゆえ私は毎度苦しみながら論文を読んでいる次第です*10。まあ、なんとなくこの分野の研究のイメージを掴んでいただけたのでしたら、それだけでもこの記事の役目は果たせたかな、という感じです。

 あとVRCのDJイベント界隈にT-testってやつがいたらそれが私ですので、お声がけいただけると嬉しいです。

 ョョョねこAdCalはまだまだ続きます。お楽しみに。


*1:生きた動物

*2:大脳の一番後ろ側で、大脳では一番先に視覚情報の処理をする

*3:目は麻酔で開かれたままにされていて、目が乾かないようにコンタクトレンズをつけられています

*4:単一の神経活動を測定する→シングルユニット、シングル電極、複数の神経活動を同時に測定する→マルチユニット記録、マルチ電極

*5:現在のバージョンではもっと記録数が増えたり、大型動物に対応した長い針になっていたりします。

*6:逆に言えば、ヒトとマカクザルで対応がとれない脳領域もたくさんあります。視覚領野に関しては、それまで研究が進んでいたサルで与えられた区分をヒトにも当てはめていましたが、どうにもそれが及ばないところや、まだ呼び名が確立しておらず研究者によって呼び名が違ったりするところでは、サルとは違う名前が与えられていたりします。

*7:ここねこ要素

*8:ここVRC要素

*9:初期視覚野の情報処理は、伝統的なモデルとして、単純型細胞(Sinple cell)による局所の画像特徴量の抽出→複雑型細胞(Complex cell)による汎化という流れで高次特徴量の抽出をしている、と考えられています。ネオコグニトロンも、同様の処理をするS層とC層で構成されています。

*10:導入しているこの遺伝子はナニモンよ、何がどう働いてその遺伝子が望む位置で読み取られるのよ、とか

脳活動の測り方いろいろ

この記事は TUT Advent Calendar 2020 12日目の記事です。

adventar.org

はじめに

こんにちは。1日目の人かつ12日目の人です。遅くなってすみません。
そろそろ実験に一区切りがつき、修士論文がまとまりはじめる時期みたいですね。
私は最近 人間と 会話をする機会が減ってきて、だんだん社会というものを意識しなくなってきました。

さて、前回は日常的なお話をしたので、今回は私の専門分野に関わる話をします。

注意ですが、ここに書いてることが10000%正しいことは保証しません。だからここで得た知見をひけらかして教授とかにマサカリを飛ばされても私はなんの責任も負いません。
殴り込みに来られても私の居るところはカードキーを持った人しか入れませんので悪しからず。
でも「これ明らかに間違ってるでしょ」というご指摘はありがたいのでぜひお願いします。

まずはこの図をみてください

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2014年時点の脳計測手法とその時空間分解能*1

脳の活動を測る、と言われたとき、皆様はどのようなものを思い浮かべるでしょうか?現在使われているもので、主要な脳活動計測手法はざっとこれだけあります。これは2014年時点にまとめられたものです。この中にも、何か名前だけは聞いたことがあるな、というものがいくつかあるかと思います。右下に載っている1988年時点の図と比べると、30年でこれだけ多くの計測手法が生まれ、発展しているんだなというのがわかります。今回はこの中から特によく使われるものをピックアップしてご紹介します。

電気生理学的手法

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電気生理学的手法の実験概観。
最も古典的で、かつ今でも重宝されている手法がこれです。さっきの図でいうと"single units"と"patch clamp"、あと"field potentials"を指します。「電気生理学」という言葉じたいはじめて聞く方が多いのではないでしょうか。これは名前のとおり、細胞の「電気」的性質とその細胞の「生理」学的性質(つまり機能)との関係を理解する学問と、そのための実験技術を指します。私が研究で使っているのはこの手法です。

 皆様がご存知のとおり、ニューロンの活動は電気的な活動を伴います。そしてこの電気的活動を電極で読み取る、というのが電気生理学的手法です。 電極は先端を尖らせた金属もしくはガラス管で、用途に応じて使い分けられています。金属ではタングステン、ステンレス、プラチナ、あとエルジロイ合金の電極がよく使われます。これも用途によります。
 測り方は、生体の頭蓋骨に穴を開けて脳へ電極を刺入し、電極先端を細胞に近づけるorくっつけるor内に刺し、リファレンス(頭蓋骨に不関電極を置いたり、実験設備のアースに落としたりします)との電位差を測る、という感じです。信号はmVもしくはμVオーダーで非常にノイズに弱いので、実験はシールドテント/ルーム内で、かつシールド内は全てDC電源下で行います。シールド内でコンセントから電源を取ると50/60Hzのハムノイズで神経活動の信号がかき消されます。
 さて、ガラス管電極と金属電極とでどう使い分けられているのか?というと、「神経活動、細胞内から見るか?細胞外から見るか?」です。これらはそれぞれ細胞内記録、細胞外記録、と呼ばれ、前者はガラス管電極、後者は金属電極が使われます。このときもちろん、それぞれで記録される電気信号は極が反対です*2

 この手法の利点は、単一のニューロンから(記録装置によるが)msオーダーの信号が得られる、という時空間解像度の優越性が最も大きいです。脳の深いところにある、単一の細胞から記録するならば、まだこの手法に代わるものはないと思います。また後述の手法よりも明らかに、神経活動について直接的な情報が得られるため、比較的解釈がしやすいです(ほんまか?)。
 この手法の欠点の第一は、生体からの記録では記録位置のモニタリングが難しい、つまりどの細胞から録ってるのかぶっちゃけわからないということです。これについては実験技術が発達していますが、たいていは組織学的な、つまり脳を取り出してスライスにして染色してから、の後確認になります。in vivo(生きたまま)でやる場合はレントゲンやMRI-guidedな電極刺入で繊細な位置決定ができるらしいですが、手続きが煩雑です。
 第二の欠点、そしてこの手法の一番のネックは脳にダメージを与えること、そのためヒトでは倫理的に、ふつう行えないことです。つまり人間でない動物、主に霊長類(サル)や齧歯類(マウス)を対象としてこのような実験をします。これも欠点で、他の動物から得られた知見は、果たしてヒトに当てはめられるのか?ということが問われます。視覚に関して言えば、もはやマウスの視覚系(網膜から脳まで)はヒトと大きく違うため、マウスをヒトのモデル動物として、マウスの視覚研究で得られた知見をヒトへ持っていくことは難しいんじゃないか?というのが最近の界隈からみた私の考えです。この話はここで終わりにします。

fMRI

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*3 *4
おそらく皆様にとって、脳波と同列くらいに最も身近な「脳活動」だと思います。これは現在ヒトを対象とした脳活動記録で最も使われている手法の一つです。皆様も人間ドックやら何やらで、何かでっかくてうるさい装置に寝っ転がった記憶があると思います。MRIは生体へ強い磁場をかけたときに起こる水素原子のミクロな現象(核磁気共鳴現象)の、水素原子が存在する環境による差(たとえば骨と脂肪)を信号として、生体の構造を撮影する技術として発達しました。強い磁場環境なので金属を持ち込むのは禁忌です。もし金属を持ち込むとどうなるか、はググるとヤバいのが出てきます。
 MRI原理の話はさておき(ここ勉強不足なので)、これでどうやって「脳活動」を測定しているかというと、次のとおりです。
 脳活動、つまりニューロンが活動するとき、近傍の毛細血管の血液から酸素が消費されます。これに伴って、一時的に脱酸化ヘモグロビンの濃度が高くなります。その後、それを補うように血流量・血液量が増えることで脱酸化ヘモグロビンの濃度が低くなります。MRIのうちT2強調画像と呼ばれるものでは、この一連の流れを信号のコントラストとして検出できるため、「神経活動に伴う血液・血流のダイナミクス」を脳活動としてみている、ということです。

 この手法の第一の利点は、低侵襲、つまり生体を傷つけない(ほんまか?)ということでヒトへの利用が可能であることです。実際、医療の現場でこの技術はもはや呼吸のごとく使われています。次の利点は、「比較的」高い空間解像度のデータが得られることです。テレビ等メディアでも、たとえば「〇〇をしているとき、脳の〇〇野の活動が増えた」みたいな話を聞いたことがあるかと思います。これくらいのスケールでなら脳活動の局在を主張できます。じゃあ何がわからないのか、ということは欠点として後述します。 さらなる利点は、脳全体から記録可能であることです。前述のような電極を刺す記録手法で全脳から記録する、ということはできません。
 この手法の欠点の第一は、時間解像度が悪いということです。上に述べた血流のダイナミクスは数秒のレンジがあるので、得られるデータの時間解像度も数秒オーダー、ということになります。第二に、実験目的によってやはり空間解像度が足りない場合があることです。脳は○○野、と呼ぶよりもさらに微細な、役割の異なる構造で分かれています。例えば大脳皮質は6層構造です。これを区別して活動を測定するならば、最低でも100μmオーダーの空間解像度がほしいですが、現状ではまだ無理です。

 ちなみに、同じく血流から神経活動を推定するやり方にNIRSというものがあります。これは頭皮上から近赤外光を当てて、返ってきた光をみています。ヘモグロビンは酸化/脱酸化で近赤外あたりの吸収スペクトルに差があるので、これでニューロン活動による血液からの酸素消費をモニタリングしよう、という感じです。この手法はfMRIみたいな閉所かつうるっさい環境である必要がないため、赤ちゃんから脳活動をとるのによく使われます。ただし、時空間解像度はfMRIや次に述べる脳波と同じ理由で乏しいです。

脳波 (Electroencephalogram, EEG)

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*5
fMRIよりも、皆様の生活レベルで身近なのが「脳波」です。脳波を読み取って動く猫耳~とかそういうおもちゃがあったと思います。あとは「α/β/θ/γ波」など聴いたことあると思います、それが脳波です。
脳波計測はTUTでも一部の研究室が使っている手法です。

脳波の「波」が何なのか、というと、「ニューロンが集団で活動したときの電気活動」です。ニューロンは単一で活動するだけではなく、近傍のニューロン集団が同期的に発火することで活動します。この集団活動が同期していればいるほど、そしてそのニューロン集団が大きければ大きいほど、電場の重ね合わせが大きくなるので、振幅が大きい脳波になります。またざっくりですが、これが意識の状態に応じて特定の周期の波の形をとったり、感覚刺激に対する特定の応答としての波の形をとったりします。前者は周波数帯に応じてα波β波といった名前が与えられており、意識の状態(起きてる、寝てるなど)をモニタリングしたり、てんかんなどの脳疾患の診断に使われたりします。後者は事象関連電位(Event-related potential, ERP)と呼ばれていて、ここからも意識の状態、たとえば注意や気付きの違いを知ることができると言われています。  脳波の測定は、頭皮上の興味ある場所へ電極を置き、どこか(だいたい耳介)に不関電極を置いて行います。電極の置き方には国際10-20法というスタンダードがあるらしいです。

 この手法の利点は、これもまたfMRIと同じく低侵襲であるということや、実験設備のコストが他よりもかからないため導入しやすい、ということです。また、電極の配置しだいで全脳から測定することができる、というのも利点です。 また、電場の測定であるため時間解像度には優れており、ミリ秒オーダーの解析が可能です。これまで脳波測定によって、ヒトの高次機能にかかわる研究が盛んに行われてきています。  この手法の欠点は、空間解像度が悪いことです。電極を置いたポイントで、頭皮まで漏れ出てきた電場を拾うわけなので、あるいは空間解像度というかなんというか、という感じです。そもそも大脳皮質の神経細胞と頭皮の間には軟膜から頭皮までたくさんの不均一な構造を介していて、神経細胞のmVオーダーの信号はそれらで拡散と減衰を繰り返すので、どれだけたくさん頭皮上に電極を配置しようと、不均一に拡散と減衰を繰り返した電場信号から精細な脳構造上の位置推定をすることはできません。あと、それだけ減衰された信号を読み取るので、それよりも強い信号、例えば筋電なんかは強いノイズになります。額をピクッとさせたり、まばたきをしたりすると、その時刻の脳波を解析することはできないです。

カルシウムイメージング

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生きたマウスの脳のカルシウムイメージング*6
今をときめく脳活動測定手法のひとつとして、カルシウムイオンのイメージングがあります。ニューロンの細胞膜内外ではNa、K、Caなどのイオンが行き来しており、これが膜内外の電位差を発生させています。特にCaイオンはニューロンがスパイク活動を起こすと一気に細胞膜内へ流れ込み、急激に濃度が上昇するイオンです。これをどうにかして可視化することで、ニューロン活動を視覚化するというのがこれです。  やり方は、Caイオンと結合すると蛍光強度を変えるような指示薬もしくはタンパク質、つまり蛍光物質をニューロン内に導入して、蛍光顕微鏡で観察する、という感じです。  この手法の利点は、数十から数百といったニューロンから同時に、単一の細胞単位で神経活動を記録できることです。つまりある程度広い範囲から高い空間分解能で測定できるということで、従来の電気生理学的手法とfMRIや脳波とのいいとこ取りみたいな感じです(さすがに脳全体ではできませんが)。
 高い空間分解能という点で、なぜこの手法が今をときめいているのか、という理由ですが、それは二光子顕微鏡というものが普及してきたことが大きいと思います。ふつうの蛍光顕微鏡から発する光は、(むろん光なので)焦点を中心に、深さ方向に砂時計のような形の範囲で蛍光させてしまうので、見たい細胞に限らず、まわりの不要な蛍光も混ざってしまいます。しかし、二光子顕微鏡で起こす二光子励起は焦点位置でのみ起こせるのでそういった拡散がなく、見たい細胞でだけ蛍光させることができる、というものです。深さ方向の拡散がなく、「点」で蛍光させられるため、二光子顕微鏡を用いたカルシウムイメージングでは、深さ方向のデータもとることができます。また、二光子顕微鏡ならば、通常の光学顕微鏡の空間分解能の原理的な限界(回折限界)を超えた、nmオーダーの観察も行えます。 私も生きたマウスで二光子カルシウムイメージングをはじめて実際に見たときは感動しました。ニューロンの神経活動が周りに伝搬していく様子が光って見えますし、樹状突起や軸索のような細胞体よりも細かいところまでしっかりとCaイオンの伝搬が見えます。
 この手法の欠点は、上で述べた手法のいくつかよりも実験操作が難しく、また実験コストが高いことです。特に二光子顕微鏡なんてまだ数千万円します(一部3ケタ万円に落ちたとか聞いた気がするけどまだ高い)ので、一般ラボじゃとても買えないです(特にTUTみたいに工学系の大学じゃ需要もたかが知れてますし。ほしいけどなあ)。もう一つの欠点は、深さ方向の観察に難がある、ということです。いくら二光子顕微鏡が大脳皮質の奥側だけ蛍光させられると言っても、現在の限界は深さ方向に1mm未満です。これはマウスの大脳皮質ならみれますが、それ以上の脳深部の構造は無理ですし、ましてや霊長類では大脳皮質の表層くらいで終わってしまいます。最近、どうにかして脳深部で二光子カルシウムイメージングをやろう、という研究があるみたいです。ただし、恐らく光を届けるプローブの関係で大脳皮質へのダメージが大きくなるんじゃないかなと思ってます。

能力の壁、倫理の壁

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主な脳活動データの種類*7

ここで改めて紹介してきた手法たちを俯瞰するわけですが、今度は別の図を持ってきました。紹介されているものはさっきと同じですが、今度は点線を堺に"Noninvasive(非侵襲)"と"Invasive(侵襲)"という分け方がされています。改めて、非侵襲というのは、生体を傷つけない、ということ、反対に侵襲というのは生体を傷つける、ということです。前述のとおり、fMRIや脳波は頭蓋を開けたりする必要がないので非侵襲、電気生理学的手法は脳に直接電極を刺すので侵襲、といえます。
 この非侵襲/侵襲の壁は、脳計測手法がもつ時空間分解能の壁にほぼ対応しています。一般に、非侵襲な手法は時空間分解能が乏しく、侵襲的な手法は時空間分解能に優れています。更に、非侵襲/侵襲の壁は、ヒトを対象とした研究をするときの、倫理の壁にほぼ等しいです。基本的に、ヒト相手に侵襲的な手法を使うことはできません。最近だとイーロン・マスク氏のNeuralinkという、脳に電極を埋め込むようなデバイスが注目されていますが、あの類をヒトで実証実験するのにはかなり厳しい条件が必要なはずです。他方、医療目的で侵襲的な脳計測を使う場面はあります。たとえば脳深部刺激療法(Deep brain stimulation, DBS)は、主に大脳基底核という脳深部の構造まで電極を刺入し、そこへ電気刺激をするという手法で、パーキンソン病の治療に使われます。もちろん、電極の刺入はヒトの大脳皮質にダメージを与えるため、刺入位置・角度などには細心の注意が払われます。
 とはいえ、ふつう研究目的であるならば、侵襲的手法はヒトではない動物、主にマウスやサルで行われます。これは電気生理学的手法の欠点として述べたところで、得られたデータはヒト脳構造・機能との整合性が問われます。また動物実験に関しても、特に霊長類ではヒトに準ずるレベルで厳しい倫理的制限のもと行われますが、この話はそれだけで大きな記事になってしまいますし、少し面倒なことになりそうなので割愛させてください。

結局どれが強いの?

これまで述べてきたとおり、計測手法の強みは時空間解像度とコスト、そして適用可能範囲で評価できますが、結局どの手法が一番強いのか?と言われると、そんな夢のような手法があるなら全研究者が使ってます。どこかを強みにもつと、かならずそれ以外が弱みになります。大事なのは、実験目的に即した計測手法を使い、かつそれぞれの計測手法で得られたデータを正しく解釈することです。荒く脳全体から録った脳活動データから、それがどんな認知機能に関わるのかは考察できても、その神経基盤を詳細に議論することは難しいですし、単一細胞の活動が得られても、それがどんな高次機能に寄与するのかを語ることは難しいです。また、議論する脳機能が高次になればなるほど、得られた脳活動と突き合わせて議論することが難しくなってきます。高次領野は、その前に様々な機能を担う脳部位を介して情報伝達がなされてきているため、そのどれに起因するものなのか、ちゃんと切り分けないと議論ができません。逆にいえば、そういったデータには都合のよい解釈をつけやすいです。なので、一般人にもわかりやすい、例えば「やる気」だとか、そういった曖昧な概念と脳活動とを結びつけるコンテンツには注意が必要です。「〇〇医学博士監修!」とか書いてあっても基本信頼しないほうがいいです。


とりあえず以上です。後で書き直したり書き足したりするかもしれないです。
明日は @lz650sss (sublimer)さんの記事です。sublimerさんは高専の部活の後輩で、情報系の技術と知識に関して私は全く手も足も出ないです。お楽しみに。

*1:Sejnowski, T., Churchland, P. & Movshon, J. Putting big data to good use in neuroscience. Nat Neurosci 17, 1440–1441 (2014). https://doi.org/10.1038/nn.3839

*2:細胞内記録は、細胞膜内と外の電位差を図っているので、まさにその細胞の膜電位をテスターで測っているに等しいです。しかし細胞外記録は電極が細胞の外にあるため、結局何の電位差を拾ってきているのか、を考えると少しややこしいです。この話は北大CHAINの吉田先生がまとめた資料が詳しいです。

*3:上: Photo credit: pennstatenews on Visualhunt / CC BY-NC-ND

*4:下: Photo credit: Image Editor on VisualHunt.com / CC BY

*5:Photo credit: Tim Sheerman-Chase on Visualhunt / CC BY

*6:https://groups.oist.jp/ja/node/21941

*7:Kim, Yoon & Park, Sungwoo & Yeom, Hong Gi & Bang, Moon Suk & Kim, June & Chung, Chun Kee & Kim, Sungwan. (2015). A study on a robot arm driven by three-dimensional trajectories predicted from non-invasive neural signals. Biomedical engineering online. 14. 81. 10.1186/s12938-015-0075-8.

昨今2020

この記事は TUT ADvent Calendar 2020 1日目の記事です。

adventar.org

こんにちは

1日目の人です。こんにちは。
私はいまM2です。つぎD1です。社会から逃げたいわけではないです。ほんまか?
DC1は落ちました。嬉しいか?
私が居るところはたぶん大半の学生に知られてないし、私のやってるような研究が本学でもやってるってのもたぶん大半の学生が知らないです。明らかに工学じゃないし。学内で研究の話をするたびに驚かれるのでおそらくそうです。
研究は今の時期が佳境らしいです。確かに毎日実験してます。実験系なのでリモートワークもクソもないです。もし入構規制なんて出されてもはいそうですかとはすぐに従えないです。
でもそんなことはどうでもいいです。今は楽しいので。
さて、この記事を見るのはだいたいTUT関係者だろうと思うので、初日はTUT内外の昨今の移り変わりをご紹介したいなと思います。
後日、私がやってる研究の話をすこししますので、そちらもお楽しみに。

大学まわり

  • 学長が変わりました。就任1年目からこんな大変な情勢なのですごく大変そう(想像)。
  • うおたかが週1しか来なくなりました(しかたない)。
  • 前期はGoogle Classroomを活用した(ほんと?)オンライン授業でした。
  • 実務訓練が中止になりました。そのぶん卒研発表会が後ろ倒しになったとか(3系のばあい)。たくさん研究できて嬉しいね。
  • コモンズ隣の精文館書店が撤退しました。いまも空きテナントです。
  • 技科大祭が今年も中止されました。それどころか今年度の課外活動が実質的に停止されてます。
  • 欧州の大学との連携で、ダブルディグリープログラム(DDP)とIMREXプログラムが始まりました。どちらも留学をメインコンテンツとしたプログラムで、TUTの修士と向こうの大学の修士が授与されます。今年も応募者多数で盛況ですが、現状は例の事情により渡航できないため、履修者はオンラインで授業を受けています。
  • リーディングプログラムは文科省の予算こそ終わりましたが継続しています。こちらは博士を育成することが目的のプログラム、という点で上述のものとは大きく異なります(ここ重要)。
  • 技科大構内にたくさんいた猫たちはある日見も知らぬ大人たちの手によってどこかへと連れ去られていきました。今は全く見かけません。

豊橋まわり

  • 市長が代わります。
  • ほの国百貨店が閉まりました。
  • つり具の上州屋が閉まり、スタバに生まれ変わりました。23時まで営業してます。
  • 国道1号線沿いにスーパー銭湯ができました
  • 担々麺専門店の好麺食堂が閉まりました。
  • 駅前にタピオカ屋が数店進出してました。今はどうなってるやら
  • 駅前広小路のまるとんだったところ(数年前に閉店)が中華屋になりました。お手頃でふつうに美味しい町中華的な感じでした。

  • 駅地下に立飲み居酒屋「ナイス」がオープンしました(去年春)。串笑から独立されたご主人のお店だそうで。入りやすいし美味しい良いお店です。

  • 駅前串笑の向かいに「麺屋 拳」がオープンしました。鶏白湯と煮干しが推しです。

  • ヒマラヤスポーツが閉まり、ハードストック(ホームセンター)に生まれ変わりました。

  • 駅前アーケードに串カツ田中がオープンしました(去年夏)。
  • 駅ココラフロントに二郎インスパイヤ系のしずるがオープンし、すぐに閉まりました。
  • 駅2Fの店が一新され、エクセルシオールカフェだったところがゴンチャになりました。
  • 北山のビッグエコーが閉まり、更地のままです。
  • 小松原街道の五叉路にあったラーメン工房善の家が閉まり、よく似た別のラーメン屋になりました。変わったあとは行ってないのでノーコメントです。
  • 曙町の餃子の王将が初秋あたりから臨時休業中です。行ったことない
  • まるぎんがまるぜんに名前変わりました。小綺麗になりましたがラーメンは変わってません。

おわりに

とりあえずこの辺で。1日目から重い記事だとやりづらいでしょうし。
明日はげっぱさんが記事を出すみたいです。私は知ってます、すごく強い人です。お楽しみに。

夢日記 2020年10月下旬-11月

20201025

実家の寝室。突然、体が縛られたように動けなくなり、視界にはノイズ、他人の顔は大穴が空いたように変に見え、グラインダーのようなうるさい音が鳴る。非常な恐怖を覚え、何もみたくないので目をつぶりうずくまる。そのまま唸っていると父が来て、大きめの錠剤と、瓶から小さなカップに注いだシロップをくれて、私にこれを飲むように言った。飲んですぐ、私が苦しんでいた症状は全てなくなった。私は精神病を患ったみたいだ。

そのままその日を過ごした夜、床についたのもつかの間、またあの発作が始まった。これ夢じゃないよな、と目を瞬いた。後ろ手に縛られたようなポーズで体が反り返り、全く動かせない。なんとか力を振り絞り、妹に薬を台所から持ってきてと伝えた。慌ててたのか妹は薬箱ごと持ってきたので、私がそこから正しい薬を選んで飲み、事なきを得た。それにしても、自分が精神病を患うとは思わなかった。平日のどこか休んで医者に診てもらおうと言うと、母もそれに賛同した。そこに父が少し憔悴しながらやってきた。何か喋ってるがききとれない。するといきなりカーテンの外で大きな光と轟音、近くに落雷したんだと思う。父はやっぱりか、しまった、という顔。

20201109

車で山道を移動。冬の静けさに秋の鮮やかさが加わったような、神秘的な紅葉が見えたのでカーブでUターン、少し見てまたUターン。 途中で車を止め、タクシーらしきセダンに乗り換え。父から運転してくれないかと頼まれたが、やんわり断って助手席へ。 山を抜け田畑が広がる盆地に出た。県道1号線に合流したいが道がわからない。スマホで地図を見ると「1号線」はあるが県道のそれではなく、青い六角形に1と書いてある。これは「地区道」らしい。1と書かれた道路はこれしかないので、はて目的はこの道だったかと地区道1号線への合流を試みる。 地区道1号線を目指して車を走らせると、途中でインターチェンジに足止めされた。高速道路に乗らないといけないのか?


マンションの高層階の一室、私ともう一人が細マッチョなインストラクターといる。皆、肩に重りの小さなブロックを乗せて思い思いの筋トレをしている。私は腹筋にした。改めて見てみると、私が肩に乗せているブロックの数はインストラクターよりも多い。私は肩のブロックの上にタオルを被せていたが、トレーニングを終える頃には絞れる程に汗が染み込んでいた。

20201110

博士後期課程は別の大学に来た。構内の広場で身体を動かしている。私はダンスサークルを選んで声をかけた。チャラい二人が寄ってきたので自己紹介。「博士後期課程1年の〜」と私は言いながら、少しだけ違和感を覚えた。その後部長と思しき背の高い男が来た。そのまま私とサークルの面々は歩きはじめた。 いつの間にか夜、歩きながら部長が私になにかを言った。周りの声でうまく聞き取れなかったが、LINE、とだけは聞き取れたので、ああ連絡先を知りたいんだなと思い、いいですよ、と返した。すると部長は少し怪しくニヤつきながら「いいの?LINE」と言った。続けて、LINEにたくさん女性の連絡先を入れている、まあ全員もう別れたけどね、と言ってきた。私は苦笑い。 ステージ裏にやってきた。何か催し物をしているらしい。騒がしいなか、懐かしいあだ名で私を呼ぶ声がするので振り返ると、高専時代の見知った面子がいた。彼らは何かしらでステージ出演するらしい格好をしていた。

20201112

夜、母の車に乗せられ地元を走っている。一つ路地を入ったところに車を止める。周りは満足な明かりもなくすっかり真っ暗で、もはや誰も住んでいない廃民宿や廃旅館に囲まれている。 そこから路地を出て道路をひとつ渡ったところにあるローソンへ入る。腹が減っていたので、飲み物の他にいくつか飯を手に取る。レジ打ちをしていたのは小中学時代にお世話になった珠算塾の先生で、久しぶりに少し会話をした。 帰り道はもう日が昇っていた。家を目前にして私達の車を猛スピードで追い越す車がいたので見てみると、友人が車の中でどんちゃん騒ぎをしていた。家の敷地に入る直前、パトカーがその車に向かっているのが見えた。馬鹿だなあと思いながら見ていると、捜査にご協力くださいと車外スピーカーで流しながらこちらの家にもパトカーが来た。なんでやねんとなった。

20201114

大学からの帰り道、もう午前3−4時あたりではないだろうか。コンビニで飯を買って戻ろうかと思ったが、家は電車で近いから一度帰って寝てもいいなと思い踵を返し、駅へ向かう。


大学は非常に緑豊かで、食堂はキャンプ場のような木造りである。そこで旧友と出会い、大学の温泉設備があることを聞き、いつか行ってみようとスケジュールを話し合う。そこに別の友人が来て、サークルのキャンプがこの日にあったよね?という話をする。ちょっと記憶が曖昧だったのでスマホGoogleカレンダーを開く。


講義、テストが返却された。赤点の人の用紙にはその旨を書いた、と先生。私は返ってきたテスト用紙を見て、赤点を示すメッセージが書いてあり驚いた。が、すぐに違和感を覚えた。まず裏面の問題を一問も解いていない。表面には名前すら書いておらず、また筆跡も自分のとは異なる。流石にこれはあり得ないので、私は手を挙げて、自分の解答用紙はこれではない、と語気を強めにして言った。

20201129

実家2Fの寝室でみんなで寝る。部屋の両端から向かい合わせで敷かれた布団の間の通路にたくさんの草が生えている。そしてよく見ると夥しい数の毛虫がそこにいる。私は虫が大嫌いなので、持っていたタオルをプロペラのように前面で回して虫どもを追い払いながら前に進む。しかしあまりにも虫が気持ち悪く、途中で諦めて引き返す。これは草をすべて取るべきだとなり、寝室じゅうの草をすべて取り除く。私はさらに、敷かれているゴザに虫除けスプレーをすべきだと言ったが、難色を示された。
1Fに降り、母にここの洋間なら虫の心配ないのではと言ったが、母曰くここのほうが虫が入りやすいのだという。その矢先に洋間からガガンボが飛んできた。私は必死に振り払うが、そいつは私の首元へ...


小学校2年生、班に分かれてのグループワーク。私たちは3班。しかしいくら待てども他の班員が教室に来ない。待ちかねた先生は人が揃った班にだけやる内容を伝えて他の教室に行ってしまった。私もとりあえず、細巻きを作るらしい6班のところについて行くと、先生が「やっと来たな」と。机には既に3班の面子が揃っている。理不尽だがそこへ向かう。 さて、私達も細巻きを作るのだが、初っ端からよく顔の見知った問題児とそれ以外での私たちとで喧嘩になってしまった。細巻きにほうれん草を入れたくない問題児は、私たちの作り方にあれこれと難癖をつけている。うんざりだ。


私は自転車でとある場所を目指している。みんなとは通話がつながっている。大規模な歩道橋のふもとで自転車を乗り捨てると、幼馴染と合流した。歩道橋の途中にある店は何か有用じゃないかと言ったが、通話口から、そこはパワハラの酷い店だと言われた。私は店のドアを開けたが、中を見てすぐに閉じた。入るまでもないと思った。 歩道橋を降りてしばらく歩き、東京駅に着いた。そこでもう一人の幼馴染と会った。私はもう帰らないといけないが、彼はこれからこのあたりを観光するようだ。私は大阪城にはもう行ったか?と問うと、まだ行ってない、と返ってきたので、行っておくといいよ、と返した。